万国共通の課題と言えばSDGs17の課題。
イチゴを栽培する仲間で万国共通の話題の一つと言えば、ウドンコ病。
前回もウドンコ病対策になる新技術の紹介を行ったが、今回も新技術の紹介をさせていただく。
日本ではウドンコ病対策として、UV-B
蛍光灯型電球がかなり普及している。
面白いことに太平洋をわたったアメリカでは、UV-Cを使ってウドンコ病防除する研究が進んでいる。Bの隣のCだから、効果はそんなに変わらないと思っていたが、大きく異なる。この差についてはサカグチはBは東洋医学、Cは西洋医学という風に理解している。というのもUV-Bは照射されることにより、植物が病原性に対して抵抗性を高めるが、殺菌性はない。体の中から改善していくアプローチ。それに反し、UV-Cには強い殺菌性がある。根本的な原因は排除するというアプローチ。つまり、Bは発症する前から使う予防薬、Cは発症した後に使う治療薬と考えることができる。
さらに
病気が発症するには、主因(病原菌)、素因(植物の抵抗性)、誘因(環境条件)の3つの要因が重なったときに生じるといわれる。
UV-Bは素因、
UV-Cは主因への対策という風にも考えることができる。
ところで、ウドンコ病が出てくると、まず農薬散布で一安心と思うが、主因、素因、誘引にも考えをめぐらす。「誘因」に関しておざなりになっていないかな?
参考文献RB Onofre. DM Gadoury. A Stensvand. A Bierman. M Rea. NA Peres. 2021.Use of ultraviolet light to suppress powdery mildew in strawberry fruit production fields.
Plant Disease 105 (9) : 2402-2409
補足:うどん粉病対策
・換気と初期防除が重要
18-25℃、湿度は75%以下とする。
換気をしないと、一部で浮遊している菌が集中しやすく、発症しやすい。
・苗が発生源となりうる。
・高温・多湿で発生しやすい。
発芽は15.5~30℃ 湿度は60%以上
成長は18-30℃ 湿度90-100%
・最適な環境でのウドンコ病のライフサイクルは7-14日
・24時間、葉が船型に丸まっている葉があるとウドンコ病に感染している可能性がある。
しかし、ベリーポップはるひの葉は、カッピングするのが特徴であるため、一概には言えない。
あくまでも目安と考えてください。